ポッドキャストは企業のブランディングやマーケティングにとても効果的なツールです。この記事では、企業でポッドキャストを始めようと考えている方を対象に、企業ポッドキャストを2000エピソード以上作ってきた株式会社オトバンクのポッドキャスト事業責任者富山が企業ポッドキャストの始め方のノウハウを順番に解説していきます。第1回は、社内で「なぜポッドキャスト?」「本当に聴かれているの?」といった声が上がることも多い中、どう進めていけば良いのか、社内説得に使える具体的なデータや、実際の成功事例をご紹介していきます。シリーズの他の記事もご参考ください①社内での進め方・説得について②誰が誰に何を伝えるのか?コンセプト設計③制作の基礎・下準備④収録ノウハウ、配信のポイント⑤リスナーを広げる方法⑥運営と改善、確認ポイント%3Ciframe%20style%3D%22border-radius%3A12px%22%20src%3D%22https%3A%2F%2Fopen.spotify.com%2Fembed%2Fepisode%2F1OmCBo1l11ZEdPyFijH9GP%3Futm_source%3Dgenerator%22%20width%3D%22100%25%22%20height%3D%22152%22%20frameborder%3D%220%22%20allowfullscreen%3D%22%22%20allow%3D%22autoplay%3B%20clipboard-write%3B%20encrypted-media%3B%20fullscreen%3B%20picture-in-picture%22%20loading%3D%22lazy%22%3E%3C%2Fiframe%3E*この記事はPodcastをもとに制作しています。本ページのテキストと合わせて聞いてもらうことでニュアンス部分などもわかるかと思いますので、ぜひ聞いてみてください。目次■社内説得のための具体的なデータ日本のポッドキャストユーザー規模⇒MAUでTikTokと同じくらい聞かれています!「本当に聴かれているの?」という不安を払拭するために、まず市場規模をお伝えしましょう。2023年12月時点での日本の月間アクティブリスナー率は15.7%で、推定ユーザー数は約1,680万人。一番わかりやすいのがTikTokとの比較かと思います。ポッドキャスト ⇒ 全年代:15.7%、15~29歳:27.4%TikTok ⇒ 全年代:15.4%、15~29歳:28.8%Facebook ⇒ 全年代:17.0%、15~29歳:8.3%この数値を見せれば、知らないだけで結構聞かれているという事実確認ができます。ポッドキャスト実はかなり利用されているのですが、あまり耳にしないのは、TikTokやFaceBookは企業が提供しているサービスなので「これだけ聞かれていますよ」というような広報や、積極的なメディア露出を行っていますが、ポッドキャストは誰のものでもない開かれたサービスですので、そのあたりの認知施策をする人がおらず、感覚的に聞かれていないのでは?となってしまっているのが残念な点ではあります。(Appleさん、Spotifyさん頑張って!)■ポッドキャストの特性接触時間が長いということをアピールしましょうポッドキャストの大きな特徴は、30~40分の番組でも70~80%という高い聴取率を維持できることです。これは、一般人が発信できるメディアの中で、最も長い滞在時間を実現できる唯一のメディアと言えます。マーケティング観点で接触時間が長いことに疑問を持たれることは少ないかもしれませんが「接触時間が長いとどうなの?」と言われた場合、例えば採用に成功したりクライアントから直接受注をいただいたりしている可能性が高くなることを伝えましょう。いわゆるエンゲージメントが深くなるということにつながります。動画でいいじゃない?への回答オウンドメディアを作るとき、一番よく聞かれるのがこの質問です。音声コンテンツは再生時間(接触時間)が長いという点や、移動中や家事中など目を使わない時間での接点が持てるという利点はありますが、それでも懐疑的な意見が出る動画シンパに対しては、音声vs動画という対立構造にしてしまうと話が平行線になってしまいますので、論点をずらしましょう。ポッドキャストと動画を比較する際、重要なのはフォーマットの違いです。ポッドキャストの主流フォーマットはトーク番組形式で、会話を通じて情報を伝えるという特徴があります。この形式は、以下の点で優れているといわれます- 話下手でも分かりやすく伝えることができる- 温度感や感情も伝わりやすくパーソナルな関係性が築きやすい-マイクと録音機があれば作れるので、制作コストが安いもちろん制作コストをかけて、カメラを入れれば動画コンテンツにすることも可能です。いわゆるビデオポッドキャストというものです。ただし場所や時間、見た目の装飾や、編集に大きなコストがかかってしまいますので、そこは企業の判断になります。世界一のポッドキャスト「TheJoeRoganExperience」もビデオポッドキャスト。映像なしでも楽しめるコンテンツになっています。明確な目的をしっかり伝えましょう。企業ポッドキャストの作り方②でも詳しく解説していきますが、上記の特性を生かしてポッドキャストをやる目的をしっかり言語化しておきましょう。この点、私たちPitPaとして一番効果が高いと思っているところは「点の接点を持っている顧客との関係値を深くしてファンにしていく」ことだと思っています。日本では、30~40分もあるコンテンツで、いきなり新規の方を取りに行くのはまだ難しい状況です。米国のように国民の50%がポッドキャストを聞いているという状況になればまた戦略が変わってくると思いますが、それでもポッドキャストは、企業側の熱量・温度感というメタデータをのせて届けることができる稀有なメディアですので、この特性をしっかり生かしてマーケティング活動に取り入れていきましょう。ポッドキャストは友達づくりに似ているポッドキャストは「知り合いから友達・親友を作っていくメディア」という表現が一番わかりやすいと思い、この企業ポッドキャストの作り方シリーズの中で何度も言っているのですが、この意識で番組を制作すると良いかと思います。■実際の成功事例を見てみよう百文は一聞にしかず。国内外の成功しているポッドキャストを実際に見聞きしてもらうことで、実際の目指すイメージを共有してみるのも一つの手です。海外の事例(toC)Inside Trader Joe's米国のスーパーマーケットチェーンの番組です。実際の店員の方が、自分が作ったお惣菜や、仕入れた食材について熱い思いを語る内容になっています。日本でもスーパーの店員が店内で商品のアナウンスをしていて、それを聴いて買いたくなることってありますよね。Trader Joe'sはそれをポッドキャストで展開し、大きな成功を収めています。%3Ciframe%20style%3D%22border-radius%3A12px%22%20src%3D%22https%3A%2F%2Fopen.spotify.com%2Fembed%2Fshow%2F6eNqCVggsQKIQzuyqvrRP2%3Futm_source%3Dgenerator%22%20width%3D%22100%25%22%20height%3D%22152%22%20frameborder%3D%220%22%20allowfullscreen%3D%22%22%20allow%3D%22autoplay%3B%20clipboard-write%3B%20encrypted-media%3B%20fullscreen%3B%20picture-in-picture%22%20loading%3D%22lazy%22%3E%3C%2Fiframe%3E海外の事例(toB)Salesforce世界一のSaaS企業と呼ばれ、マーケティングツールを展開するSalesForceのポッドキャストは様々な顧客(見込み顧客、既存顧客、運用担当者、エンジニアなど)に対して15番組以上を運営し、それぞれの番組で異なる層へアプローチすることで、包括的な顧客との接点を創出しています。またCxOレベルの豊富な情報を持った人のトークコンテンツを、ブログ・メルマガ・ホワイトペーパーなどに展開し、コンテンツマーケティングを広くかつ効率的に実践しています。https://www.salesforce.com/resources/podcasts/#!page=1日本の事例北欧、暮らしの道具店「チャポンと行こう!」北欧、暮らしの道具店の「チャポンと行こう!」は、商品の具体的な説明は控えめにしながら、作り手の雰囲気や価値観を伝えることで熱狂的なファンを獲得することに成功しています。リスナーのことをチャポラーと呼び、番組とリスナーとの関係は本当に深い絆が形成されています。%3Ciframe%20style%3D%22border-radius%3A12px%22%20src%3D%22https%3A%2F%2Fopen.spotify.com%2Fembed%2Fshow%2F3xwfFTjeoYyUYPinWv6AUF%3Futm_source%3Dgenerator%22%20width%3D%22100%25%22%20height%3D%22152%22%20frameborder%3D%220%22%20allowfullscreen%3D%22%22%20allow%3D%22autoplay%3B%20clipboard-write%3B%20encrypted-media%3B%20fullscreen%3B%20picture-in-picture%22%20loading%3D%22lazy%22%3E%3C%2Fiframe%3EPitPaの事例実際に私たちPitPaでもポッドキャスト番組を展開していまして、例えば「PitPaTalk」という番組は、PitPaで働く人同士で会社の雰囲気や従業員の声を発信していまして、まだまだ名も知れない企業ではありますが、実際にほとんどの社員がこの番組を聴いて入社を決めたと言ってくれています。%3Ciframe%20style%3D%22border-radius%3A12px%22%20src%3D%22https%3A%2F%2Fopen.spotify.com%2Fembed%2Fshow%2F2slv3BafA5c32038qFGYis%3Futm_source%3Dgenerator%22%20width%3D%22100%25%22%20height%3D%22152%22%20frameborder%3D%220%22%20allowfullscreen%3D%22%22%20allow%3D%22autoplay%3B%20clipboard-write%3B%20encrypted-media%3B%20fullscreen%3B%20picture-in-picture%22%20loading%3D%22lazy%22%3E%3C%2Fiframe%3Eまた、別番組で「オウンドポッドキャストのつくりかた」という番組もやっており、こちらでは企業ポッドキャストに関わる内容を専門性を生かしながら発信していましたが、この番組を聞いていわゆるナショナルクライアントと言われるような企業様からの受注にもつながっています。%3Ciframe%20style%3D%22border-radius%3A12px%22%20src%3D%22https%3A%2F%2Fopen.spotify.com%2Fembed%2Fshow%2F1Yq1mf8gAbpCRrI6n0HOCX%3Futm_source%3Dgenerator%22%20width%3D%22100%25%22%20height%3D%22152%22%20frameborder%3D%220%22%20allowfullscreen%3D%22%22%20allow%3D%22autoplay%3B%20clipboard-write%3B%20encrypted-media%3B%20fullscreen%3B%20picture-in-picture%22%20loading%3D%22lazy%22%3E%3C%2Fiframe%3E※株式会社PitPaのポッドキャスト事業を株式会社オトバンクに譲渡したため現在はどちらの番組も休止しております。■まとめポッドキャストは多くの方が利用している確立されたフォーマットです。その特性として、対象者との接触時間の長さが最大の強みとなります。この長時間の接触を通じて関係性を構築し、エンゲージメントやアクションを促進することができます。具体的なゴール設定は企業によって異なりますが、深いコミュニケーションを実現できるツールとしてポッドキャストは非常に効果的です。ただし、重要なのはフォーマットではなく、トーク番組という形式を通じて、会話の中で生の情報を伝えていけることです。今回ご紹介した事例を参考に、ぜひ社内での説得材料としてお使いください。■疑問・質問なんでも募集中!音声を企業のマーケティング活動に取り入れたい方や、企業のブランディングとして音声コンテンツを作りたいと考えている方、質問などがありましたらお気軽にお問合せください。企業ポッドキャスト制作に関する資料ダウンロードはこちらから👇️その他具体的な案件の相談や疑問相談はこちらから👇️